建国64周年祝賀レセプションにおける王華総領事のスピーチ
2013/09/27

尊敬するご臨席の友人の皆様:

 こんにちは。本日はお忙しいなか大勢ご出席賜り、私達とともに中華人民共和国成立64周年をお祝いすることに当たり、心より感謝申し上げます。これまで長きに亘り中国の発展に貢献され、中日友好交流事業に力を尽くしてこられた皆様方に衷心より敬意を表するとともに、日本に滞在する華僑華人の皆様方に国慶節のお喜びを分かち合いと思います。

 新中国成立以来、殊に改革開放政策が実施してから三十年以上経ちましたが、各民族同胞の共同努力によって、経済発展、科学技術、文化・教育などの各方面で中国が世界からの注目を集めながら、世界で最も速いスピードで発展してきました。21世紀に入り、中国経済も7.5%の年間平均成長率を保ち、世界経済成長の主な牽引力の一つとなっています。また、こうした中で中国は各国との相互発展の促進を堅持し、時代の流れに合わせた平和発展への道を辿ってきました。今後も中国は独立自主の平和外交と平和発展の道を歩み、近隣諸国と共に、信頼できる平等な関係を築き、協力的で互恵的な地域環境を目指し、世界の安定と繁盛のため、努力を続けてまいります。

 昨年11月に、中国共産党第十八回全国代表大会が開催され、中央体制は一新し、国の発展と対外交流に新たな特色を見せています。先日開催されたG20首脳会議では、習近平国家主席は中国は今後自身の発展と各国の協力に対し「発展と刷新」、「共同成長」、「利益の融合」の面を重要視すると表明しました。また、李克強総理も今回のダボス会議において、今グローバル化と多極化が大きく進んでいるなか、われわれは同じ地球村に住んでおり、「ロビンソンクルーソー」のように孤立することはできない、と述べました。中国はこれからの五年間に、貿易輸入額が10兆ドル、対外投資額が5000億ドル、海外への観光者数が4億人を超える見通しです。中国経済は世界経済と融合しており、国際と連携なしではこれからの発展は成り立ちません。さらに経済が安定し質が高く、持続的な発展ができる中国は、世界経済の発展においても有益であることには違いありません。中国は長期的な経済成長を遂げ、各国に対しさらなる市場とビジネスチャンスを創り出し、世界経済に積極的に貢献することが期待できます。

 中日関係は、中国にとって最も重要な国家関係の一つといえます。中国は日本の交流と協力を終始重視しています。特に経済協力分野では80%も相互補完的であり、これまでの成果が中日戦略的互恵関係の土台を築いたと言えます。今、中国の発展は「質を向上させ、効率をアップする」ことを中心とした新たな段階にあります。政府は一連の政策を打ち出して、中高速の成長を保つとともに経済構造の調整と改革の促進に力を入れているところであり、とりわけ技術などのイノベーションを原動力として、新興産業の育成を推し進めることで経済発展のパターン転換を加速させています。中国政府は2020年に国民収入を2010年より倍増させる、という重要な経済発展目標を掲げていますが、同じく2020年は日本にとって東京オリンピックが開催され、その間さらなる経済成長が見込まれております。そういう意味で、これからは中国も日本も経済や社会の発展が新たな発展段階に入るといえ、それにより中日間の交流拡大と経済協力促進に更に有利な環境が作られることが、大きく期待できると思います。

 中国駐新潟総領事館は設立以来、地方間の友好交流深化、とりわけ互いの経済協力促進に努力してまいりました。総領事館が管轄する四県にはそれぞれ高い優位性を持つ優れた産業を持っています。震災復興が加速するなかで、被災地の経済再生と対外交流の分野に多くのビジネスチャンスが与えられつつあります。総領事館としましては、四県の皆様とともに、これを機に、互いの経済連携がさらに進んでいくものと期待しております。特に、農業、新エネルギー、老人介護、スマートシティなど、潜在力のある分野に重点を置きながら、力を合わせて繁栄し、友好的な経済協力を目指したいと考えております。

 皆様、今年は中国と日本が国交正常化を実現して41年目、「中日平和友好条約」締結35周年にあたります。1972年、1978年に両国が達成した一連の重要な共通認識という原点に立ち戻り、それを堅持することは両国関係を発展させる上で重要な保障であります。これまでの歴史と経験から、中日両国は「和を保てば相互発展、争えばともに損害を受ける」ということを学びました。平和的友好関係と中日両国間の協力・発展は、両国国民共通の切実な願いであります。われわれは今まで培った友情をもっと大切にしながら、平和と発展を念頭において、両国の繁栄を促進すべきではありませんか。

 最後となりますが、中日両国の友情が末永く続き、中国と、新潟、福島、山形、宮城四県との交流と協力関係がより一層深まり、新たな段階へと進んでいきますよう、また、本日ご出席いただきました皆様方のますますのご健康とご活躍を祈念いたしまして、わたくしの挨拶と代えさせていただきます。

 ありがとうございました。