2026年3月1日、中国駐新潟総領事崔為磊が総領事館管轄区域の新聞社『荘内日報』に「グリーン成長から見る『中国之治』」と題する署名入り文書を発表した。内容は以下の通りです:
「グリーン」は中国式現代化を彩る鮮やかな底色である。過去5年間、「美しい中国」の建設は新たな篇章を切り開き、再生可能エネルギーは世界最大規模かつ最速の成長を遂げた。新エネルギー産業のサプライチェーンも、世界最大で最も完備された体系へと発展した。大気質の改善速度は世界でも最も速い水準を示し、地級市以上の都市では大気質良好日数の割合が約87%で安定している。こうした進展は、中国がグリーン発展の牽引役を担う存在となりつつあることを示している。これは社会的合意と共同行動の形成に支えられ、ガバナンス体系とガバナンス能力の現代化を映し出すものであり、「中国之治」(中国的ガバナンス)を理解するうえでの新たな切り口でもある。以下に五つの具体例を上げる。
第一に、発展を方向付ける指導思想の高度化である。中国共産党第18回全国代表大会以降、生態文明建設は中華民族の永続的発展に関わる根本大計として位置づけられ、生態文明理論の革新が推進され、「習近平生態文明思想」が形成された。同思想は、人と自然の調和共生、良好な生態環境を最も広く共有される公共の福祉と捉える視点、そして「美しい中国」への取り組みを国民全体の主体的な行動へと転化させることを強調している。現在、全国には約1万カ所の自然保護地が設置され、陸域国土の約18%を占める。
第二に、発展理念における深い変革である。中国共産党第18期中央委員会第5回全体会議では、初めて「新発展理念」が提起され、革新は発展を牽引する第一の原動力であること、調和は持続的で健全な発展に欠かせない内在的要請であることが強調された。また、グリーンは永続的発展の必須条件であり、より良い生活を求める人々の願いを体現する重要な要素であるとされた。さらに、開放は国家の繁栄と発展に至る必由の道であり、共有は中国の特色ある社会主義にとって本質的な要請であると明確に示された。この理念が広がったことで、自然保護の中に発展の機会を見いだし、「先に汚染、後で対策」という従来の発展モデルからの転換が促された。
第三に、発展方式の全面的な転換である。中国はカーボンピークアウトとカーボンニュートラルを国家発展戦略に組み込み、生態優先・低炭素型の質の高い発展を揺るぎなく進めている。資源節約と環境保護を重視した空間構造、産業構造、生産方式、生活様式の形成が加速している。現在、世界を走る新エネルギー車のうち半数以上が中国にあり、中国の新エネルギー車生産・販売台数は9年連続で世界首位を維持している。
第四に、国際協力の広がりである。中国は他国と連携しつつグリーン発展を進め、提供してきた技術・ソリューション・基準は、クリーンエネルギー技術の世界的可及性を著しく高めた。過去10年間で、世界の風力発電と太陽光発電プロジェクトの平均発電コストは、それぞれ累計60%超、80%超の低下を示しており、こうした動きを後押しした要因として中国の設備や技術が指摘されている。グリーン経済協力は対外実務協力の新たな成長分野となっている。現在、中国は100を超える国・地域と新エネルギー分野で協力を展開している。
第五に、地球規模の環境ガバナンスへの貢献である。人類運命共同体の構築を推進するという理念に基づき、中国は「美しい中国」の建設に努めるだけでなく、「清潔で美しい世界」の実現にも取り組み、実際の行動を通じて地球規模の生態ガバナンスに貢献している。この10年、中国は「パリ協定」の実施において主導的な役割を果たし、重要な局面でカーボンピークアウトとカーボンニュートラルという重大なコミットメントを示し、その取り組みは国際社会に明確な模範効果を生み出している。また、生物多様性分野でも協力を進め、2024年に15億元(約300億円)を拠出し、昆明生物多様性基金の設立を主導した。
2025年10月の中国共産党第20期中央委員会第4回全体会議では、「第15次五カ年計画」の提案が審議・採択され、今後5年間の発展に向けたトップダウンの設計と戦略的枠組みが示された。ここでは、カーボンピークアウトとカーボンニュートラルを牽引役とし、グリーン発展の原動力を強化する方針が打ち出されている。これにより、中国式現代化におけるグリーンの基調はいっそう鮮明になると考えられる。
中日両国は一衣帯水、風月同天の隣国であり、生態環境ガバナンスにおける協力は選択肢ではなく、取り組むべき必須の課題である。中日環境ハイレベル円卓対話などのメカニズムは着実に機能し、トキ保護協力は顕著な成果を上げてきた。2024年末には、管轄区域内の東北大学において中日両国の環境分野におけるハイレベル研究者交流会が開催された。双方のグリーン経済分野での補完関係は強く、協力の可能性は非常に大きい。総領事館としては、命運を共にし未来へ向かう姿勢のもと、領区における対中生態環境ガバナンス協力のさらなる深化とグリーン経済協力の拡大を引き続き後押しし、両国関係の改善と発展に貢献していく所存である。
