習近平主席、仏独首脳とオンライン会談
2022/03/08

  北京8日発新華社電によると、中国の習近平国家主席は同日午後、北京でフランスのマクロン大統領、ドイツのショルツ首相とオンライン首脳会談を行った。

 習氏は次のように指摘した。現在、世界は百年に一度の変局と世紀の感染症が交錯し、非常に多くの世界的挑戦〈試練〉がもたらされ、世界的協力が必要になっている。中国と欧州連合(EU)は平和を図り、発展を求め、協力を促進する面で非常に多くの共通の言葉がある。われわれは責任感を示し、動揺、変化する世界により多くの安定性と確実性を注入しなければならない。双方は対話を強化し、協力を堅持し、中国EU関係の長期安定を図らなければならない。中国の発展は中国とEUの協力により大きな余地をもたらすだろう。双方は引き続き互恵ウィンウィンの原則に基づき、グリーン、デジタルパートナー関係と各分野の実務協力を持続的に深めなければならない。双方は引き続き多国間主義を堅持し、重大な世界的アジェンダを進めていかなければならない。

 マクロン、ショルツ両氏は中国の北京冬季オリンピック大会の成功裏の開催に祝意を表した。続いて次のように指摘した。現在、世界は多くの挑戦に直面しており、単独で闘っても情勢を悪化させるだけだ。EUは中国が世界的問題で重要かつ積極的役割を果たしていることを重視している。中国と緊密に協力し、共に努力して気候変動や公衆衛生などグローバルな重大試練を解決することを願っている。EUは中国と共に、EU中国首脳会談を開催し、仏中、独中およびEU中国関係を絶えず前進、発展させることを願っている。

 双方は現在のウクライナ情勢について重点的に意見を交換した。

 マクロン、シュルツ両氏は現在のウクライナ情勢に対する見解と立場を述べ、次のように表明した。欧州は第二次世界大戦以来、最も重大な危機に直面している。仏独は交渉によって問題を解決し、平和のチャンスをもたらすことを支持する。中国の人道情勢に対する提案に感謝する。中国と意思疎通・協調を強め、和平交渉を促し、情勢の一層のエスカレートを回避し、より深刻な人道危機を生まないようにすることを願っている。

 習氏は次のように強調した。ウクライナ情勢は憂慮されるもので、中国は欧州大陸での戦火再燃を非常に残念に思っている。各国の主権、領土保全がみな尊重されるべきで、国連憲章の趣旨と原則がみな順守されるべきで、各国の安全保障上の合理的懸念がみな重視されるべきで、危機の平和解決に役立つあらゆる努力が支持されるべきであると中国は主張している。当面の急務は緊張情勢がエスカレートし、さらに制御不能となるのを回避することだ。中国はウクライナ情勢の仲裁のための仏独の努力を称賛する。仏独、EUと意思疎通・協調を続け、各当事国の必要に基づき、国際社会と共に積極的役割を果たす用意がある。

 習氏は次のように強調した。われわれはロシアとウクライナの和平交渉を共に支持し、双方が交渉の動きを保ち、困難を乗り越えて交渉を続け、結果を出し、和平を導き出すよう後押ししなければならない。われわれは最大限の自制を保ち、大規模な人道危機を防ぐよう呼びかける。中国はウクライナ人道情勢について6項目の提案を行った。ウクライナに人道物資援助を一層行う用意がある。われわれは共に努力し、危機によるマイナスの影響を減らさなければならない。関係の制裁は世界の金融、エネルギー、交通、サプライチェーンの安定にとって打撃となり、コロナ禍で前進が難しい世界経済の足を引っ張り、各国にとって不利だ。われわれは共同・総合・協力・持続可能の安全保障観を積極的に提唱しなければならない。中国は仏独両国が欧州自身の利益から出発し、欧州の永続的安全を考え、戦略面の自主性を堅持し、バランスがとれ、有効かつ持続可能な欧州の安全保障の枠組み構築を進めることを支持する。中国はまたEU、ロシア、米国、北大西洋条約機構〈NATO〉の対等な対話も期待する。

 双方はイラン核問題についても意見を交換した。

 会談に丁薛祥、楊潔篪、王毅、何立峰各氏が参加した。