習主席、COP26サミットに書面あいさつ
2021/11/02

  北京1日発新華社電によると、中国の習近平国家主席は同日、「国連気候変動枠組み条約」第26回締約国会議〈COP26〉世界首脳サミットに書面のあいさつを発表した。

 習氏は次のように指摘した。現在、気候変動のマイナスの影響が日増しに顕在化し、グローバル行動の緊急性が持続的に高まっている。いかにして気候変動に対応するか、世界経済の回復を促すかがわれわれの直面する時代の課題である。習氏は三点の提案を行った。

 第一、多国間の共通認識(コンセンサス)を守る。気候変動など世界的挑戦〈試練〉に対応するには、多国間主義が良い方法である。「国連気候変動枠組み条約」とその「パリ協定」は国際社会が協力して気候変動に対応するための基本的な法的よりどころである。各国はこれまでの共通認識を踏まえ、相互信頼を増進し、協力を強化し、グラスゴー会議の成功を確実にすべきだ。

 第二、実務的行動に焦点を絞る。行動してはじめて、ビジョンが現実になる。各国は約束を守り、確実に実行可能な目標とビジョンを定め、国情を踏まえてできる限りのことをし、気候変動対応措置の実施を後押しすべきだ。先進国は自らのことをより多くするだけでなく、発展途上国のためにより多く支援すべきだ。

 第三、グリーン〈環境配慮〉化を加速する。科学技術イノベーションを駆動力とし、エネルギー資源、産業構造、消費構造の転換・高度化を推進し、発展と保護の相乗効果を図る新たな道筋を模索しなければならない。

 習氏は次のように強調した。中国は人と自然の生命共同体理念を堅持し、生態優先のグリーン低炭素発展の道を堅持し、グリーン低炭素循環発展の経済システムの構築を急ぎ、産業構造の調整を持続的に推進し、エネルギー高消費・汚染物質高排出事業の盲目的発展を断固阻止し、エネルギーのグリーン低炭素化を加速し、再生可能エネルギーを大いに発展させ、大型風力・太陽光発電基地事業を計画し、建設する。中国は最近「新発展理念を完全かつ正しく全面貫徹し、炭素排出量ピークアウト・カーボンニュートラルを成し遂げる取り組みに関する意見」と「2030年までのピークアウト行動プラン」を発表した。今後、エネルギー、工業、建築、交通などの重点分野と石炭、電力、鉄鋼、セメントなどの重点業種の実施プランを持続的に発表し、科学技術、炭素吸収、財政・租税、金融などの保障措置を打ち出し、ピークアウト・ニュートラル「1+N」政策体系を形成し、時間表、路線図、施工図を明確にした。

 習氏は次のように指摘した。中国の昔の人は「実をもってすれば、すなわち治まる」と言った。中国は各国が行動に力を入れ、手を携えて気候変動の試練に対応し、力を合わせて人類共通の地球というふるさとを守ることを期待する。

 世界首脳サミットは1日から2日まで英国グラスゴーで開かれるCOP26の会期中に開催。